「納まるべきところに納まる」

お施主様の思いで古屋を解体した際の神棚板や古材を活用しました。

天板となった神棚板は虫食いなどの部分はカットしましたが赤身からは数百年経ってもなお松脂が染み出てくる力強い板で、脚や貫には柱として家を支えていた杉、檜を使い、わかりづらいですが脚の前面は柱であった当時そのままを残し穴や傷を残しています。
蟻桟と込み栓を用い釘やネジを使わずに組み上げ、古材を活かした趣としています。


蟻桟は、逆台形の溝にテーパーをつけた桟をはめ込み固定する方法で、板の収縮を妨げない先人が考えた優れた手法です。
込み栓にもテーパーをつけた打ち込むことで堅固に組むことができます。

 

製作中の動画がご覧になれます。

また木を組み上げた武骨さに小さなアクセントとして華奢な引出をつけました。
内桟とすることで外からは天板に箱が吸い付いているように軽やかに見える作りです。
取っ手も穴をつけたり遊ばせていただきました。

今回のお仕事は(おそらく)数百年の時を経た材木に触れさせていただけたとともに、
設計や作りなど自由に任せていただけたことで大変やりがいがあり楽しい案件となりました。


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- 蟻桟と込栓を用いた松の長机 

 

<大きさ> 1600 × 420  H720 ㎜   引出内寸 270 × 270 深さ30 ㎜ 

       ※ 大きさや高さのオーダー承ります。

       ※ 引出の有無も自由です。

 

<素 材>  松 (引出は檜)  ※松は施主支給

 

<仕上げ>  オイルフィニッシュ

 

<参考価格> 150,000円~ オーダー内容、支給の材の状態によって変わります。

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※製品は、改良のため予告なく仕様、価格が改定されることがあります。

同じ製品でも、天然木のため写真とは異なる木目、色合いとなりますのでご了承ください。